手嶋龍一, 佐藤優『動乱のインテリジェンス』(新潮社)2012/10
- 2012年に出版された手嶋龍一との対談シリーズの第2弾。
- インテリジェンスの入門書でもあり、中東や北朝鮮の情勢について、それぞれの立場で分析している。 ウクライナについても議論されており、先見性を感じさせる一冊である。
- 同氏との対談は他に、『インテリジェンス 武器なき戦争』(幻冬舎、2006年)、『知の武装 救国のインテリジェンス』(新潮社、2013年)がある。
引用・参考文献
キー局のTBSは水戸黄門の舞台を沖縄に持って来ようとしたけれど 、沖縄のローカル局が受け入れなかったんです 。最近 『普天間よ 』という小説を書いた大城立裕さんが 『休息のエネルギー』というエッセイのなかでそう言っています。(佐藤)
沖縄で言えば 、2010年に大城立裕さんの 『琉球処分 』が久々に文庫で復刊されて数万部売れたり 、(中略)これは近未来を予見していると言っていいでしょう 。
- 作者: 大城立裕
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/08/12
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その客観的な事実を非常によく描いているのが孫崎享さんの 『日本の国境問題 』と 、東郷和彦さんと保阪正康さんの共著 『日本の領土問題 』ですね 。日本にとって弱いところがあることをきちんと認めている 。(佐藤)
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905)
- 作者: 孫崎享
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/05/11
- メディア: 単行本
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日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島 (角川oneテーマ21)
- 作者: 保阪正康,東郷和彦
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/02/10
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今回のウクライナ製の空母の対中輸出に関しても 、ウクライナ 、マカオ 、大連が三題噺のように登場し 、 『ウルトラ ・ダラ ー 』の世界を裏書きしています 。実に面白い 。(佐藤)
ナチス ・ドイツがその代表例です 。ヒトラ ーの 『マイン ・カンプ (わが闘争 ) 』が 、何故か最近ドイツ語で入手できるようになった 。これは二〇一〇年あたりからの現象です 。(佐藤)
日本の対イラン独自外交に幻想を持つ人たちがいます 。(手嶋)
ああ 、 『一九九一年日本の敗北 』 (後に 『外交敗戦 』と改題 、新潮文庫 )の世界ですね 。
- 作者: 手嶋龍一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/30
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グレアム ・グリ ーンの名作 『ヒュ ーマン ・ファクタ ー 』の世界ですね 。真相は全て霧のなかに埋もれている 。(手嶋
ヒューマン・ファクター―グレアム・グリーン・セレクション (ハヤカワepi文庫)
- 作者: グレアムグリーン,加賀山卓朗
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2006/10/12
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僕らが 、二〇〇六年に 『インテリジェンス武器なき戦争 』 (幻冬舎新書 )の対談で論じた時点では 、 T O K Y Oは世界のインテリジェンス活動の重要な舞台という位置づけでした 。(手嶋)
かつてジョン ・ル ・カレは 、スマイリ ー三部作のひとつ 、 『スクールボ ーイ閣下 』のなかで 、東アジアの要衝 、香港から撤退する S I S ・英国秘密情報部を 「情報部隊のダンケルク撤退作戦 」と呼び 、国際政局を動かす中ソ関係を観察する絶好の情報拠点を閉じることの愚を批判しました 。(手嶋)
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