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佐藤優『使える地政学 日本の大問題を読み解く』(朝日新聞出版)2016/05/13

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使える地政学 日本の大問題を読み解く (朝日新書)

使える地政学 日本の大問題を読み解く (朝日新書)

 

引用・参考文献

 去年(二〇一五年)あたりから、地政学がブームになっている。私が山内昌之氏(東京大学名誉教授)との共著で上梓した『第3次世界大戦の罠──新たな国際秩序と地政学を読み解く』(徳間書店、二〇一五年)、『新・地政学──「第三次世界大戦」を読み解く』(中公新書ラクレ、二〇一六年)も、地政学ブームに火を点ける上で、一定の役割を果たしたと編集者や書店員から言われる。

 

  ウマイヤ朝の支配下で、ペルシア人はイスラム教を受け入れたが、言語や文化までアラブ化されることはなく、ペルシア語と独自の文化を保持し続けた。このあたりの事情を、アメリカの作家で、歴史教科書の執筆者でもあるタミム・アンサーリーの著した『イスラームから見た「世界史」』(小沢千重子訳)で読んでみよう。

イスラームから見た「世界史」

イスラームから見た「世界史」

 

 

沖縄県出身者で初めて芥川賞を受賞した、大城立裕さんが一九八七年に刊行したエッセイ集『休息のエネルギー』の中にこんな一文がある。少し長くなるが、ここまで述べてきたことを、ユーモアを交えて綴ってあるから紹介したい。

休息のエネルギー―アジアのなかの沖縄 (人間選書)

休息のエネルギー―アジアのなかの沖縄 (人間選書)

 

 

それでも地政学の出発点を押さえておくことは重要だ。第一章で述べたように、現代地政学の祖と言われる英国の地理学者、H・J・マッキンダーの著書『デモクラシーの理想と現実』(邦訳は『マッキンダー地政学』)でマッキンダーは「我々の記録に残る人類の歴史がはじまってから、これでほぼ数千年になる。が、この間に、地球上の重要な地形はほとんど変化していない」という前提に立ち、人間の行動はほとんど変化しない地理的制約を受けていて、概ね、人類の歴史はランドパワー(陸上勢力)とシーパワー(海洋勢力)の闘争の歴史だったと述べている。

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

 

 (以下編集中)

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