佐藤優『動因を探せ 中東発世界危機と日本の分断』(徳間書店)2016/03/30
- 週刊アサヒ芸能連載の「ニッポン有事!」(2014年7月10日号~2016年2月18日号)に加筆修正し、書き下ろしのまえがきとあとがきを追加したものを収録。
- 同連載を単行本化したものは他に、『外務省ハレンチ物語』(徳間書店、2009年)、『この国を動かす者へ』(徳間書店、2010年)、『この国を壊す者へ』(徳間書店、2011年)、『国境のインテリジェンス』(徳間書店、2013年)、『私の「情報分析術」超入門 仕事に効く世界の捉え方』(徳間書店、2014年)がある。
引用・参考文献
7月に新潮新書から刊行された山口真由氏(弁護士)の『いいエリート、わるいエリート』が抜群に面白い。山口氏は、東大法学部を首席で卒業した後、財務省に2年間勤務した。財務省の新人研修に関する記述が秀逸だ。
吉野氏は、歴史に対して謙虚であろうとした。そういう考えになったのは、吉野氏が1945年4~5月、ベルリンでナチス・ドイツ第三帝国の崩壊を目撃したからだ。「噓をつく国家は滅びる」という吉野氏の言葉が印象に残った。筆者は吉野氏からの聴き取りと関連文書を読み込んで、2014年『私が最も尊敬する外交官──ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六』(講談社)を上梓した。
(以上)