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佐藤優書店

佐藤優の全書籍を紹介します

佐藤優『現代の地政学』(晶文社)2016/07/23

2016年 講義録 地政学
現代の地政学 (犀の教室)

現代の地政学 (犀の教室)

 
現代の地政学 犀の教室

現代の地政学 犀の教室

 

 引用・参考文献

 最近、地政学の本がいろいろ出ています。古典的なものでは、中公新書曽村保信さんの『地政学入門』や、H・J・マッキンダーの『マッキンダー地政学』などがあります。 

地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))

地政学入門―外交戦略の政治学 (中公新書 (721))

 
マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

マッキンダーの地政学―デモクラシーの理想と現実

 

 

あとは、最近出た『第3次世界大戦の罠』という、東京大学名誉教授の山内昌之先生と私の対談書があります。これは地政学をかなり意識しながら話していますが、主に中東地政学の話だから、ちょっとメインストリームの地政学からは外れるところがあります。

  

 それで私が二〇〇六年に『獄中記』という本を岩波書店から出したとき、柄谷行人さんが非常に注目してくださって、朝日新聞に書評を書いてくれたんです。彼は「恐ろしく道具立ての古いやつが出てきた」と言っています。要するに一九七〇年代までの道具しか使ってないということです。

獄中記 (岩波現代文庫)

獄中記 (岩波現代文庫)

 
獄中記 (岩波現代文庫)

獄中記 (岩波現代文庫)

 

 

 1983年に浅田彰さんの『構造と力』が出た「浅田革命」以降の、いわゆるポストモダニズムの影響がすぽっと抜け落ちて、ものすごく古い道具立てで、ものごとを見て分析している。しかもこいつの考え方ってヘーゲル精神現象学の考え方じゃないか。200年ぐらい前の装置を使って今の日本を見ている。だからおもしろい、という形で評価してくださったんだけれども、非常に鋭い見方だと思います。

構造と力―記号論を超えて

構造と力―記号論を超えて

 

 

 ニューアカデミズムの考え方というのは、「大きな物語なんて意味がない、小さな差異を追いかけていかないといけない」というものです。浅田彰さんは『構造と力』のあと『逃走論』を出して、結局二冊しかまとまった本を出してないけれども、そのなかで、「シラケつつノリ、ノリつつシラケる。それで小さな差異の戯れをしていく」ということを言った。

逃走論―スキゾ・キッズの冒険 (ちくま文庫)

逃走論―スキゾ・キッズの冒険 (ちくま文庫)

 

 

 その後、ドゥルーズとかデリダとかラカンなどがものすごく読まれるようになって、私たちの世代はそれに熱中したわけです。ところが私はそのころモスクワにいて、日本から持っていった『宇野弘蔵著作集』を読んだり、当時ソ連でようやく解禁になったベルジャーエフとか、セルゲイ・ブルガーコフとか、シュペットとか、そんなものを読んだりしていた。

 

 副島さんと仕事をするには、まず関門となる質問をされるんです。それは「あなたは人類は月面に到達したと思っていますか?」という質問。彼は『人類の月面着陸は無かったろう論』というのを唱えていて、それで第一四回トンデモ本大賞を受賞しています。

人類の月面着陸は無かったろう論

人類の月面着陸は無かったろう論

 

 

 最近、ディスカヴァー・トゥエンティワンから出ているベストセラーで、慶應義塾大学准教授の中室牧子さんという人の書いた『「学力」の経済学』という本がありますが、読んだことのある人はいますか? この本では、子どもが何歳ぐらいのとき教育にお金をかけると最も投資効果が高いか、というような、教育を完全に投資として見た分析を行っています。

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 
「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 

 たとえば、1930年代の終わりに河出書房から『廿世紀思想』という10冊のシリーズが出ていて、その中に全体主義という巻がある。このシリーズの編纂をしているのは三木清と恒藤恭、つまりリベラル派の人です。

廿世紀思想〈第6巻〉伝統主義・絶対主義 (1938年)

廿世紀思想〈第6巻〉伝統主義・絶対主義 (1938年)

 

 

 その全体主義の巻を編集しているのは務台理作という、第二次世界大戦後 のヒューマニズム論の大家です。もちろんリベラル左派で、岩波文化人の中心になる人です。務台理作の『現代のヒューマニズム』という岩波新書の青版から出ている本は、これは今でもその有効性を失わない、非常に優れたヒューマニズム論です。彼が全体主義についての説明をしている。

現代のヒューマニズム (1961年) (岩波新書)

現代のヒューマニズム (1961年) (岩波新書)

 

 

 皆さんは、マルコ・ポーロの『東方見聞録』は読んだことありますか? 子どものころ、絵本で読んだ人も多いと思いますが、『東方見聞録』には、日本についてどう書かれていましたか?

マルコ・ポーロ 東方見聞録

マルコ・ポーロ 東方見聞録

 

 

 原作は小坂慶助という、高倉健が演じる憲兵曹長が書いた回想録です。これは私が文藝春秋の文春学藝ライブラリーというところから、『特高 二・二六事件秘史』として詳しい解説をつけてもう一回甦らせています。それを読んでもらうと、当時の二・二六の青年将校がいかにふざけた感じのスカスカな連中だったかがよくわかります。

特高 二・二六事件秘史 (文春学藝ライブラリー)

特高 二・二六事件秘史 (文春学藝ライブラリー)

 

 

 グルジア語は一つの動詞が一万五〇〇〇ぐらい変化することになる。アディゲイ語になると一二億らしい。これは私が勝手に言ってるんじゃなくて、大修館書店から出ている、言語学者の千野栄一さんが書いた『プラハの古本屋』という本の、「コーカサス言語」のところから引いてきてる話です。三省堂から出ている『言語学大辞典』を見てもそうなっています。

プラハの古本屋

プラハの古本屋

 

 

言語学大辞典 (第1巻) 世界言語編(上)あ−こ
 

 (以下編集中)

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